概要
ゴダイゴ (GODIEGO)
概要
ゴダイゴは、日本のプログレッシブ・ロック・バンドの草分け的存在です。1976年3月に結成されました(1975年結成とされることもあります)。1970年代後半から1980年代前半にかけてヒット曲を連発し、日本の音楽界に多大な影響を与えました。1985年に「インターミッション(活動休止)」として解散し、その後幾度かの再結成を経て、2006年に恒久的な再始動を宣言しました。日本国内でこれまでにシングル27枚、アルバム55枚をリリースしており、歌詞は長年の協力者である奈良橋陽子による英語詞が中心です。イギリスでは「The Water Margin」が唯一のUKトップ40ヒットとなり、中華人民共和国とネパールで演奏した初のロックバンドでもあります。
来歴
結成まで
ザ・ゴールデン・カップスで活躍していたミッキー吉野は、同バンド解散後にスティーヴ・フォックスと「サンライズ」を結成しました。その後渡米してボストンのバークリー音楽院に入学し、卒業後に帰国してスティーヴと「ミッキー吉野グループ」を結成しました。ソロ・アーティストとしてデビューしていたタケカワユキヒデのアルバム(後の『新創世紀』)の録音に参加したことをきっかけに、タケカワに加えて浅野孝已と原田裕臣を誘い、1976年3月に「ゴダイゴ」を結成しました。このアルバムは当初タケカワのソロ作として制作されていましたが、バンド結成に伴いファーストアルバムに変更されました。初期メンバーはタケカワユキヒデ(リード・ボーカル)、ミッキー吉野(キーボード)、浅野孝已(ギター)、スティーヴ・フォックス(ベース)、原田裕臣(ドラムス)で、ファーストアルバムでは孝已の弟・浅野良治がドラムを担当し、1977年にはアメリカ人ドラマーのトミー・スナイダーが加わりました。
デビューと苦戦(1976〜1977年)
1976年4月1日に「僕のサラダガール」でデビューし、オリコン37位を記録しました。7月25日にはアルバム『GODIEGO(組曲:新創世紀)』を発売しています。同年にはNHK総合のテレビドラマ『男たちの旅路』の音楽を担当し、1977年にはアルバム『DEAD END』を発表しました。『男たちの旅路』第2部第2話「冬の樹」には、熱狂的なファンがいるロックバンド「ゴダイゴ」として出演・演奏しています。1977年には映画『ハウス』のサウンドトラックも手がけました。しかしデビュー後2年でシングルを7枚発売するも、デビュー曲以降はオリコン圏外が続き、苦戦を強いられました。
『西遊記』『銀河鉄道999』で大ヒット(1978〜1979年)
1978年、日本テレビ『西遊記』のエンディングテーマ「ガンダーラ」とオープニングテーマ「モンキー・マジック」を発表しました。2曲は7週間にわたって同時にトップ10にランクインし、「ガンダーラ」はとりわけ低年齢層に支持されました。この番組は英国で『Monkey』として放送され、BBC Records から「Monkey Magic」「Gandhara」、LP『Magic Monkey』などが発売され、複数の作品が英国チャートに入りました。同年には『CMソング・グラフィティ』や、ドキュメンタリー映画『キタキツネ物語』のサウンドトラックなども発表。11月の「芸術祭コンサート」では初めてホーン・セクション「ゴダイゴ・ホーンズ」と共に「組曲:威風堂々」を演奏しました。
1979年には、ユニセフ国際児童年協賛曲「ビューティフル・ネーム」、映画『銀河鉄道999』の主題歌「銀河鉄道999」、『西遊記II』のエンディングテーマ「ホーリー・アンド・ブライト」を発表し、いずれも大ヒットとなりました。「ビューティフル・ネーム」「銀河鉄道999」に、「ハピネス」(タケカワのソロ名義)、「はるかな旅へ」を加えた4曲が同時にトップ20入りし、所属した日本コロムビアの経常利益は前年のほぼ倍増となる約47億円に上りました。『交響詩 銀河鉄道999』(1979年7月21日)はオリコン・チャートで1位を記録し、同年にはライブ・アルバム『マジック・カプセル/ゴダイゴ・ライヴ』も発表しています。
活動休止まで(1980〜1985年)
1980年には中国公演を行い、『Live in China(中国 后醍醐)』を発表したほか、『Kathmandu』『London Celebration』などをリリースしました。しかしスティーヴ・フォックスが宣教師になるために脱退した1980年春ころからバンドの人気に陰りが見え始めます。後任ベースは吉澤洋治(1980〜1985年)でした。1984年のアルバム『フラワー』などを経て、1985年に解散(当時の公式呼称は「インターミッション」)しました。ミッキー吉野は後に「当時『解散』が流行っていたので使いたくなかった」と語っています。解散後、ミッキー吉野はゴダイゴの精神を引き継いだアルバムを2枚発表し、浅野孝已とスティーヴ・フォックスも参加しました。
再結成と現在
1999年、外国籍メンバーの滞在ビザの関係もあり、3か月間限定で再結成しました。年末にはNHK紅白歌合戦に出場し、「ビューティフルネーム」を披露しました。2000年には前年のツアーで開催がなかった西日本エリアでライブを行いました。その後もテレビ番組やイベントで散発的に再結成し、外国籍メンバーの代役を村上秀一らが務めることもありました。
結成30周年の2006年、奈良・東大寺でオリジナル・メンバーによるコンサートを行い、恒久的な再始動を宣言しました。この年にはマキシシングル2枚とDVD1枚をリリースしています。2007年3月16日には東京芸術劇場で総勢80人のミュージシャンによる「2007 TOKYO 新創世紀」を開催し、同劇場初のロックライブとなりました。8月16日には神宮外苑花火大会に出演し、「モンキー・マジック」「ビューティフル ネーム」「ガンダーラ」「銀河鉄道999」など全6曲を披露しました。2008年には『GODIEGO BOX』を発売、2011年には結成35周年を記念した配信限定『35TH ANNIVERSARY SELECTION』やシングル「Walking On」を発表しました。2014年には1980年から1985年までベースを務めた吉澤洋治が正式メンバーとして復帰し、2015年11月1日の中野サンプラザ『新制!ゴダイゴ プレミアムコンサート2015』には初代ドラマーの浅野良治が登場しました。ギタリストの浅野孝已は2020年に逝去しました。
グループ名の由来
名前の由来の一つは後醍醐天皇です。ミッキー吉野は、自分の姓「吉野」から吉野朝廷、後醍醐天皇と連想でき、子供のころから好きだったためと語っています。英語表記「GODIEGO」の「DIE」を思い付いたのはスティーヴ・フォックスで、「GO」「DIE」「GO」と分けると「生きて、死んで、生きる」という意味になり、不死鳥、復権した後醍醐天皇、七転び八起き、輪廻転生がイメージできることからミッキー吉野も同意しました。また「GOD」「I」「EGO」と分けると「神」「自分」「自我」という意味にもなります。
音楽性
ロックを基盤に、プログレッシブ・ロック、歌謡曲、J-POPの要素を併せ持つサウンドが特徴で、英語詞と日本語詞を併用しました。奈良橋陽子の作詞、タケカワユキヒデの作曲、ミッキー吉野の編曲が中心となり、ライブではホーン・セクション「ゴダイゴ・ホーンズ」を伴うこともありました(最も多用したのは1979〜1981年)。CMソング(「僕のサラダガール」「ミラージュのテーマ」「ハピネス」「マジック・カプセル」など)、テレビドラマ、映画(『ハウス』『銀河鉄道999』『キタキツネ物語』)、ゲーム音楽など幅広い分野に楽曲を提供しました。浅野孝已はニンテンドーDS『デビルサバイバー』のサウンドトラックに、タケカワユキヒデはスーパーファミコン『ソウルブレイザー』の音楽に携わっています。バンド Monkey Majik の名前も、ゴダイゴの楽曲に由来しています。